Interview with Phobia

Interview by: Ryu – 日本語翻訳:珠城 – English Translation: Ryu English check: Rena

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Phobiaの皆様、インタビューの機会をいただきありがとうございます!


■各メンバーの皆様の紹介をお願い致します。自分自身を表す一言をそれぞれお願い致します。

KISUI:ボーカルKISUIです。自分を一言で表すなら少年です。

依織:ギター源 依織です。自分を一言で表すなら犬好きの旅人です。

■漢字一文字でPhobiaというバンドを表すと何になりますか?

KISUI:

依織:

■海外のファンもPhobiaの歴史をより深く知りたいと考えています。そこで、Phobia結成の経緯をお聞かせ頂けますでしょうか?

KISUI:高校生時代に黒夢さんのコピーバンドをしていて、その時代に現ギブキーaie、と(ex.kein)の率いるラピュータさんのコピーバンドと対バンになり、演奏後にaieから誘いがあり3人を中心にLAPSEを結成。その解散後aie家で依織を紹介され、意気投合しダークな世界観好きな2人を中心に第一期のPhobiaを結成。

ヴィジュアル系アーティストになることを選んだ理由は何ですか。 そして、ヴィジュアル系でしか表現できないものには何があると思われますか?

KISUI:何を聴いてもそれほど音楽に興味の無かった僕が黒夢さんを聴いてこうなりたいと思ったから。
そして、ヴィジュアル系自体独特な世界観=どんなジャンルでもOKという不思議なカテゴリーが故に、複合的に他ジャンルを織り交ぜれる曲調は唯一無二だと思います。

依織:ローディーとして入ったのがキッカケですが、とあるバンドのライブを観て一気に魅了されました。
ヴィジュアル系でしか表現出来ないものはヴィジュアル系というカテゴリーの中で表現するもの全てだと思います。

音楽を作り始めたきっかけは何ですか? 最初にバンド活動を始められた動機は何でしたか?

KISUI:黒夢さんの中絶というCDを買って僕もこうなりたいと衝撃を受けたから。

依織:母親にバイオリンを習ってる時に適当に弾いた音階が「あ、音楽になってる!」って思ったのが始まりだったような…

海外のファンにはPhobiaを「伝説のバンド」と表現する方もいます。この事についてはどう思われますか?

KISUI:僕はそうは思わないですが、純粋に月日がそれだけ経過したんだなと思います。伝説と言われる事は大変光栄に思っています。

依織:光栄ですが僕は伝説は死後に語られるものというイメージが強いので生きた伝説を続けられるように頑張ります。

Phobiaは1998年7月に結成され、2002年5月に解散されました。今回、Phobiaとして再起動されるに至った経緯を教えていただけますか?

KISUI:音楽活動を全て終えてからかな?
多少心境に変化があり、趣味くらいならと思い、度々依織と電話する中、いつかは趣味でまた一緒にやろうと話してました。
そして、依織も活動が落ち着いてきたタイミングで奇跡的にオリジナルバンドをやるという事になりました。
時を同じくして偶然にもPhobia一日復活のイベントの話が舞い込んで来ました。
しかしながらコロナの影響で企画が無くなりましたが、復活発表してしまった後の話。
僕たちはファンの気持ちに一度でも答えたいと、単独でPhobiaを一日復活をさせました。
この日を境に2人の間で意外とPhobia良いよね!みたいな気持ちも湧いて来て、折角だしオリジナルは辞めて、どうせならPhobiaをまた継続させようとなっていったと思います。
周りの助けも大きかったし、何よりファンの方達が今でもPhobiaを覚えていてくれた事が復活への大きな道しるべになりました。

依織:終焉の羅刹の砦君にイベント出演の打診があった事がキッカケですね。本当はそのイベントの1日のみの予定だったのですが、イベントがコロナの影響で中止となってしまい復活を宣言したのにやらないという選択肢は僕らの中ではなかったので。ただここまで続くとは思っていませんでした。笑

2002年から2022年までのビジュアル系シーンでの最大の変化は何ですか?

依織:ビジュアルシーンに括られると分かりませんが単純に自分たちより下の世代の方達の演奏技術が格段に上がったとも思いますし、機材等の進化等で昔は大金が動くコンテンツも手軽に出来るようになりエンターテイメント性がとても広がったように感じます。

最近はどんな音楽をよく聴かれていますか?

KISUI:最近は洋楽のミクスチャーを中心に、ジャズ、後は復活を機に現在のヴィジュアル系を少し聴いています。

依織:元々普段あまり音楽を聞かないのですが、昔からケルト音楽のような幻想的な音楽は寝る前とかに良く聴いています。あとはLaputaやakiバンドとか。

■現在のサポートメンバーの皆さんを選ばれた理由を教えていただけますか?

依織:他の現場でよく一緒になってた二人です。何度も一緒に音を出してる安心感と一緒に居て楽しい人間性で。

■作詞や作曲する際はどんなところからインスピレーションを得ていますか?

KISUI:作る時は映画を見た後が多い気がします。

依織:僕の曲を歌う人」をイメージするところから始めます。

演奏していて一番好きな曲は何ですか?またその理由を教えていただけますか?

KISUI:これはあえて全ての曲になります。自分たちから生まれた曲を披露する喜び、そして聴いて頂ける感動があるからです

依織:√情緒不安定÷降圧剤 / 血流量=君に: 簡単ですぐ終わるから。

■ 2021年の終わりに、0th mini Album [bəˈzär]をリリースしました。各楽曲の解説をお願いします。

Ⅰ.Logical view of the world
KISUI:今の僕の心情。
依織:KISUIさんから冒頭にSEを入れたいと言われたので急遽用意した収録の予定はなかった曲です。
KISUIさんの狂気じみた所を一曲目から見せられたらなーと思って書きました。

Ⅱ.BASQUE
KISUI:ある意味、負の部分の自分の過去を振り返った。
依織:とりえあず1曲は当時のPhobiaらしい曲を!と考えていたので若かった当時のように何も考えずに勢いだけで書きました。

Ⅲ.Bizarre
KISUI:唯一の存在すら頼りに出来ない純粋な少女の歪曲した感情。
依織:ミドルバラードが好きなのでお気に入りの曲です。
先に絵が浮かんでいてそれを曲にしたのですがMVで褐色肌の女性を起用したのも浮かんだ絵の通りで。Bizarreは「奇怪な」等の意味がありますが、白と黒のコントラスト差ほど奇怪なものはないと思うところをイメージしましたってのは後付で。

Ⅳ.Gestalt Zerfall
KISUI:僕目線でのPhobiaと現代のヴィジュアルシーンとのギャップに対して。
依織:サビが最初にパッと浮かんだので曲全体を組み立てていったんですが、それが余りにもつまらない曲だったのでボツにしようと思ったけどサビのコード進行が気に入っていたのでサビ以外を作り直した曲です。

Ⅴ.残華
KISUI:女性の裏切り。
依織:僕の中では当時のPhobiaの曲にありそうでなさそう、という曲です。
昔はコードや理論的な事を考えずに曲を作ってましたが、この曲はコードやスケールを駆使しながらPhobiaらしさを出した曲です。

Ⅵ.Theatrical
KISUI:残華の男性目線。男性と女性の価値観の違いを表現。
依織:自宅にある、とあるシンセサイザーの音を1発出したところから生まれた曲です。
一個の音が広がりに広がって曲が出来るとか音楽って面白いですね。

Phobiaのバンドとしての強みはどこにあると思いますか?

KISUI:常にやりたい事、楽しい事を取り入れる姿勢

依織:良い意味で適当というか…。

作品をリリースする時にテーマ(衣装、アートワーク、MV)選びで大事にされていることは何ですか?

KISUI:Bizarreに感じたものを素直に表現すると同時に培ってきたPhobiaとは?を融合して表現出来るかを重視しています。

依織:絵です。その色んな部分を一枚の絵として切り取った時にちゃんと理想通りに見えてるかという所です。

「音楽」の意味とは何でしょうか?

KISUI:心を解放するための起爆剤。

依織:えー…えー……ミ、ミュージック!!

■アーティストとしての信念や座右の銘があれば教えていただけますか?

KISUI:取り敢えずやってみる。

依織:人としてもアーティストとしても座右の銘は「前向き」。これは昔から変わりません。

バンド名を訳すと恐怖症になりますが、皆さんが怖さを感じるのはどんな時でしょうか?

KISUI: 日本のホラー映画。

依織:言えません。笑

生きていて幸せを感じる瞬間にはどんなものがありますか?

KISUI:Phobiaの活動において、ステージに立てた時。

依織:温泉に浸かってる時か甘いものを食べてる時か犬と寝てる時。

これからの活動で何か目標はありますか?

KISUI:楽しくやれてるか?これが出来ている内は常に目標をクリアしている。結果的に新しい何か【目標】が生まれる事を期待している。

依織:期待を裏切らない音楽を提供する事以外には特にないです。笑

2022.8.11には輪廻転生3man(MIRAGE、Deshabillzと共演)が新宿ロフトで開催されます。ライブに向けての意気込みをお願い致します。

KISUI:先輩方に失礼かもしれませんが、この日Phobiaは爪痕を深く刻みます。

依織:先輩に囲まれたイベントなので先輩に叱られないように頑張りますが、全部食って帰ろうと思います。

ファンと読者の皆様へ何かメッセージをお願い致します。

KISUI: 感謝。これしかない。始まるものはいつかは終わる。Phobiaも同じ。この先の1日1日がタイムリミット。そう思いながら今日も全力で進みます。あなたの心に一瞬でも寄り添えたら幸せです。

依織:いつも応援ありがとうございます。頭を固くせず肩の力抜いて一層自分のやりたい事だけ長くやってこうと思ってます。

Phobia, thank you very much for this interview!


Please introduce yourself and describe yourself with a single word.

KISUI: I’m the vocalist KISUI. The word I would use to describe myself would be “boy”.

Iori: I’m Iori (依織) the root guitarist. The word I would use to describe myself would be “Dog-lover, who loves walking with his dog“.

Which Kanji would you use to represent Phobia?

KISUI: Ki (希 = Hope)

Iori: Yamai (病 = Illness)

Overseas fans would like to know more about the history of Phobia. Could you tell us more about how Phobia was formed?

KISUI: When I was a high school student, I used to play in a cover band of Kuroyume, Also around that time, after playing against Laputa’s cover band formed by aie (gibkiy gibkiy gibkiy) and Hibiki (ex.kein), “aie” invited me to form LAPSE together. After the disbandment I got introduced to Iori at aie’s home and so the first Phobia era formed with two persons who love the world in a dark atmosphere.

Why did you choose to become a Visual Kei artist? What do you think is something that can be only expressed with Visual Kei?

KISUI: I wasn’t really interested in music at all, no matter what I listened to it was always Kuroyume.
Also because Visual Kei is a kind of mysterious category itself, it has a unique worldview of its own. Visual Kei = any music genre is OK. Which makes it unique that any melody can be compounded and interwoven with any other genres.

Iori: I entered the world as a roadie, the band I supported made me fascinated by their live performances.
What can only be expressed with Visual Kei…? Well, without any limits, anything that can be expressed within “visual kei“.

⊷ What made you start to make music? What was your motivation for starting a band?

KISUI: After I bought Kuroyume’s single “Chuuzetsu” and listened to it, I was totally blown away by it. 

Iori: When my mother was teaching me how to play the violin, after playing some random notes I thought “Oh, it sounds like music!“, that’s how it all started.

⊷ Various overseas fans describe Phobia as a “legendary band”, how do you feel about this?

KISUI: I don’t feel this is true. I guess we’re only called like that purely because lot’s of time has passed. However it’s still a great honor to be called a legend.

Iori: I feel honored, but to me a legend is someone who isn’t alive anymore. So I’m gonna do my best to continue being a living legend. 

⊷ Phobia was formed in July 1998 and dissolved in May 2002. Could you tell us why you decided to restart Phobia?

KISUI: I thought “Is my music career really over?“.
There was a sort of change in my heart and I thought I could still do it at least as a hobby. Also because of the frequent phone calls with Iori, we talked a lot about doing the band together again someday as a hobby.
However, Iori decided to play in an original band again and then miraculously just after those activities came to an end, just by coincidence, the “happening” of the Phobia ONE-DAY revival event came our way. However, that idea was lost due to COVID-19, but since we announced that we would come back and still wanted to answer the feelings of our fans, we revived Phobia for a day, with our own power.
And surprisingly our bond between our fans was simply amazing. 
It really made me want to revive Phobia instead of forming a new band.
Also the help of others around us was amazing and above all, the fact that our fans still remembered Phobia was also a big GO for our resurrection. 

Iori: It was a pity that the Shuuen NO Rasetsu (終焉ノ羅刹) event was cancelled due COVID-19. Actually we also only planned to revive just for a day. But since it was cancelled due to corona and we declared our return, we had no choice but to make it come true at a later moment. But we never thought we would actually hold so long like this. (laugh)  

⊷ What’s the biggest change in the visual kei scene from 2002 to 2022?

Iori: I don’t know if it’s only tied to the visual scene, but to me it feels that playing techniques of the generations below us have improved dramatically. Also in the past there were way more trouble around the costs of music equipment transport money, equipment has been evolved during the time. The current scene feels that it has become easier to move in and much more entertaining than before.

⊷ To what kind of music do you listen these days?

KISUI: Recently, I’ve been listening mainly to Western mixed music, jazz, and also a bit of the current visual kei scene of the bands we play against at. 

Iori: I don’t really listen much to music, but I often listen to fairytale-like Celtic music before going to sleep. I also listened to Laputa and aki-san’s bands.

Could you tell us why you chose the current support members?

Iori: We have often played at previous gigs together, so I feel comfortable if I’m with them, because I know them well. They’re also fun and nice people, so I made them our support members.

Where do you get your inspiration from when you write your songs?

KISUI: I often get inspiration, to create a new song, after watching movies.

Iori: I’ll start with the image of “The person who sings my song.“. 

What song is your favourite song to play live?

KISUI: All the songs we’re playing. I feel the joy of performing the songs which we created and the excitement of those who hear them.

Iori: √Joucho Fuantei ÷ Kouatsu-zai/ Ketsuryuu-ryou = Kimi ni (√情緒不安定÷降圧剤/血流量=君に) Because it’s an easy and quick song to play.

At the end of 2021 your 0th mini Album [bəˈzär] was released. Please explain each song to us.

Ⅰ.Logical view of the world
KISUI: My current feelings.
Iori: KISUI-san told me that he wanted to put a SE track as the first track. So it’s a song which wasn’t written in a rush. I also wrote this song with the hope that I could show KISUI’s crazy side straightway from the very first song.

Ⅱ.BASQUE
KISUI: In a way, I reflected on my past in a negative way.
Iori: I wanted to write one song which would be a typical Phobia song. So I wrote it without thinking, just going with the momentum, just like when I was young.

Ⅲ.Bizarre
KISUI: Distorted emotions of a pure girl who cannot even rely on her only existence.
Iori: I do like ballads in the middle of a song, so this is my favorite song.
Firstly I had an image in my mind and from there I made it into a song, and I used a dark-skinned woman for the music video, just like the image I had in mind. Bizarre has a meaning such as ‘strange‘, but after all there is nothing more bizarre than the contrast between black and white.

Ⅳ.Gestalt Zerfall
KISUI: For the gap between Phobia from my perspective and the contemporary visual scene.
Iori: The chorus first popped into my head and I built up the whole song. It was so boring that I thought about trashing it, but I liked the chord progression of the chorus, so I reworked the rest of the song except for the chorus.

Ⅴ.Zange (残華)
KISUI: Betrayal of women.
Iori: In my opinion, it’s a song that seems unlikely to be a Phobia song.
I used to write songs without thinking about chords and theory, but this song is a song that is very Phobia, while making use of chords and scales.

Ⅵ.Theatrical
KISUI: Zange’s male perspective. Expresses the difference in values between men and women.
Iori: This song was born from the sound of a synthesizer, which I own myself. It’s interesting how just one tune can spread out and form a song.

What do you think is the strength of Phobia?

KISUI: The attitude of always incorporating what we wanna do and that we enjoy what we’re doing.

Iori: We’re appropriate in a good sense….

What is important when choosing a theme (costume, artwork, MV) when releasing a release?

KISUI: For example; We have Bizarre, cultivated by honestly expressing how we felt it. We asked ourselves “Who is Phobia?“, with that in mind we focused on how we can express ourselves through fusion.

Iori: It’s an image. When various parts are cut out as a single image, it’s important to make sure that the final image looks ideal.

Music, what does it mean for you?

KISUI: A catalyst to free the mind.

Iori: Eh… Eh… Mu…. Music!!

Do you have any beliefs or mottos as an artist?

KISUI: Let’s give it a shot anyway.

Iori: My motto as a person and as an artist is “Stay Positive“. This has never changed.

The band name is Phobia…. But, do you have any phobias?

KISUI: Japanese horror movies.

Iori: Can’t tell you. (laugh)

What makes you smile?

KISUI: To stand on stage as Phobia.

Iori: When I’m soaking in a hot spring, while eating sweets, or sleeping next to my dog.

Do you have any goals for your future activities?

KISUI: To keep having fun being active?” As long as I’m doing this I surely will always reach my goals. While being active, I also expect that new [goals] will come on our path.

Iori: Nothing in particular, except to provide music that does not disappoint anyone. (laugh)

On August 11th, You will be co-starring the 3MAN together with MIRAGE and Deshabillz, at Shinjuku. Please tell us your enthusiasm.

KISUI: It may be rude to our seniors, but on this day, Phobia will leave a deep mark.

Iori: Since we’re being surrounded by our seniors I’ll do my best not to be scolded by them, but I’m gonna make sure to give the most memorable show of the day among the bands playing and go home happy. 

Last question, please give a message to your fans and readers.

KISUI: I’m really grateful to everyone! This is all I could give today. But any beginning will also have an end someday. Each day ahead has a time limit. With this in my mind, I will continue to give everything with my might today and tomorrow as well. After reading this interview, it would make me happy if I could get closer to your heart even for a moment.

Iori: Thank you very much for your support. I’m going to continue to think of our future and do the things we always wanted to do, without rushing anything.