Interview with 田中 有紀美

これからはもっとMelodyの曲を歌う機会を増やそう。という気持ちに変わりました。  Melodyのメンバーとして活動。グループ解散後は、音楽/女優を中心に、幅広くタレント業務を続けてきた。一度引退し、歯科医院で勤務するも、ふたたび芸能活動を再開。以降、音楽活動を軸に据え、女優業も平行して行っている。2016年に結婚後は、2人の男児を出産し、育児を中心とした日々に。それでも、ライブ活動は今も続けている。中でも、2010年より始めた「アコースティックライブ田中珈琲店」は、不定期ながら、現在もコンスタントに開催。本人の誕生日の前日となる4月6日には、「アコースティックライブ田中珈琲店41杯目」の開催が決定した。今回は、ギター、ピアノ、サックスでの伴奏で田中有紀美曲、Melody曲を届ける。過去にもMelody曲を歌うことはあったが、今回は、いつも以上に多くMelodyの楽曲を歌うことから、長く応援しているファンたちからは高い期待の声が届いている。果たして本人は今、どんな心境なのか。さっそく、田中有紀美自身に話を聞いた。 自分のプライベートな時間さえままならず、定期的に続けてたとはいえ、「アコースティックライブ田中珈琲店」をもう止めようかなと思った時期もありました。 ──「アコースティックライブ田中珈琲店」を始めて、もう…。 「十数年経ちますね。今やすっかり開催するのが当たり前のようにもなっていますけど。ただ、出産をして以降は、子育てが生活の軸になっているので活動のペースは落ちていますが、年に1-2回のペースでアコースティックライブ田中珈琲店は続けています」 ──「育児などの家庭環境を大切に育むこと」「ライブ活動」、2つのことをバランスよくやるのが、有紀美さんの中では大切なことでしょうか。 「1人目を出産し、育児に終われている時期は、自分のプライベートな時間さえままならず、定期的に続けてたとはいえ、「アコースティックライブ田中珈琲店」をもう止めようかなと思った時期もありました。でも、ファンの人たちから「不定期でいいから、ライブ活動をやり続けてほしい」という声をいただくたびに、「やはり、続けていかなきゃ」と思ったのも事実です。2人目の子供も生まれ、今も、小学2年生と4歳の息子たちの子育てが最優先の生活なので頻繁にライブはおこなっていませんが、これからも、ゆるりとアコースティックライブ田中珈琲店は続けていけたらいいなぁ。と思っています。それにライブをおこなうたび、ファンのみなさんは「明日からまた頑張れる!」や「楽しかった!ありがとう」と声をかけてくれます。とても嬉しいですし、みなさんに会えて私がパワーをもらっているので、毎回みなさんへ「ありがとう」と、感謝の気持ちを抱くことばかりです」 ──ここ数年来はとくに、同じ頃や近い時期にアイドル活動をしていた人たちとのプライベートや仕事面での交流も増えていません? 「私はもともとribbonが大好きで、それがきっかけで乙女塾の皆さんが大好きになっていったので、ribbon以外にもCoCoもQlairも中嶋美智代さんも花島優子さんの曲も歌えます。大人になってからribbonの松野有里巳さんと知り合う事ができてそこから宮前真樹さんや今井佐知子さんともお会いできて、宮前真樹さんのライブに出演させていただいたことがきっかけで10代の時にイベントなどで会っていた同世代のアイドルたちにも会えたり嬉しいご縁が続いています。 あみさんも真樹さんも元々はテレビの向こうの人で、憧れの人でしたが、実際にプライベートで遊んでもらうようになってからは、人としてとても尊敬できる部分が多くまた違う「好き」が生まれました。大人になってから出会った先輩達がみなさん本当に気さくな方々で優しいです。それから宍戸留美さんも尊敬している人の1人です。留美さんの活動もそうですが、歌声も大好きです。留美さんの番組に呼んでいただいたり、色々紹介してくださり繋げてもらったり助けてもらった事もたくさんあって、とてもお世話になっています」 ──有紀美さんと同じような家庭環境の人たちも多いですしね。 「みなさん、もっと早くに結婚や出産をしているし、お子さんたちも中学生や高校生になっているから、お話をしていても「子供に留守番をお願いしてるから平気」など、自分の時間に融通の効く環境になっている方々が多いですけど。わたしの場合、結婚をしたのが30代の後半で、その後に出産をしたので、子供たちはまだ小さいですし、まだまだ手のかかる状態だから、まだみなさんほど、時間を取るのは難しいなぁと思っています。正直、まわりの協力がないと、ライブを開催するのが大変な面はまだまだありますからね」  ──となると、作詞作曲などの楽曲創作をする時間も…。 「今は、心の余裕がないからぜんぜん出来てないです。性格的に心に余裕がないと曲制作へ向かえないので、今はまだ創作活動に力を入れてくのは難しいです。でも、環境が落ち着いたら、また創作活動を再開するのかな??その時期になってみないことには、自分でも正直わからないですね(笑)。ただ、不定期ながらも、ライブ活動自体が自分の気持ちを高めるうえでいい刺激になっているのは事実です」 今回の「アコースティックライブ田中珈琲店41杯目」は、カバー曲は一切無しにし、オリジナル曲とMelodyの楽曲で全体を構成しようと準備をしています。 ──誕生日前日の4月6日に、「アコースティックライブ田中珈琲店41杯目」の開催も決まりました。 「今までの「田中珈琲店」は、私が作ったオリジナル曲と、私が歌いたい曲のカバーを中心に構成してきました。私のファンの方の場合、Melody時代からずっと応援し続けてくださっている方々も多いので、今回、カバー曲は一切無しにして、オリジナル曲とMelodyの楽曲で全体を構成しようと準備をしています。今までの田中珈琲店でも、たまーにMelodyの曲を歌うことはありましたけど。今回は、Melodyの曲も多く歌おうと思っています」 ──ファンの方々からも、Melodyの楽曲を歌ってほしい要望の声は強かったのでしょうか。 「以前からMelodyの曲が聴きたいと言われる事はよくありましたが、3人で歌ってきた曲だし、1人で歌うの寂しいな、、とか難しいなって思ってしまってあまり歌ってきませんでした。でも先日、宮前真樹さん、松野有里巳さん、今井佐知子さんが3人で開催している「まきあみさち」のライブに遊びにいってきたんです。その日、私が中学生の頃大好きだった乙女塾の歌をたくさん歌ってくれたのですが、前日からどんな歌を歌ってくれるのかドキドキしたし、楽屋に3人に会いにいっても落ち着かず、なんだかそわそわしていました。公演中は一番後ろで観ていましたけど、気づいて欲しくて一番後ろにいて見えないだろうなと思いながらも手を振っちゃうし、一緒に歌って、頭の中では一緒に踊ってたし、中学生の自分にタイムスリップしてとても楽しい時間でした。感動しました。 それでハッとしたんです。わかってたようで、わかってなかったかもしれないなって。いつもMelodyを応援してくれている人達はこんな気持ちになってドキドキ、ワクワクして私たちのライブを観てくれていたのかな、、?とか、3人でまた歌ったら喜んでくれるのかな?とか、とにかくMelodyに置き換えて帰り道は色々考えました。敢えて今まで田中珈琲店では歌ってこなかったけど、Melody時代から応援してくれている方々は私1人でもMelodyの曲を歌ったら懐かしい気持ちになってくれるのかな?喜んでくれるのかな?Melodyの曲は3人で歌うのがもちろん一番だと思うけど、1人でももっと歌っていってみようかな?と初めて思えたんです。また気持ちが変わる事あるかもしれませんが、、(笑)今はそんな気持ちです」 ──「アコースティックライブ田中珈琲店」は、アコースティックなスタイルでやっています。 「ギターの方を軸に据えながら、そこへピアノ・ベース・サックス・オカリナ奏者の方々が、そのときごとの編制によって加わる形を取っています。今回は、ギター、ピアノ、サックスの方にお願いしたので4人で音楽をお届けします。私のサポートしてくださっているメンバー(通称 チーム田中)は演奏が上手いのはもちろん人としてとても素敵な方々。自慢のメンバーです。私の無茶振りにも即対応してくれるのがすごい!ゆかいな仲間たちで楽しいです」 ──以前はよく、下北沢にあったニュー風知空知で行っていましたが…。 「雑念ながら、昨年10月に閉店してしまいました。現在は、経営者の方が変わり、新たなお店になったんですけど。新しいお店のスタッフさんから「良ければ、またライブに出演していただけませんか」と連絡をもらえたことや、以前からお店の音響や雰囲気が大好きだったので、またお願いしようと思いました」  ──今回はギター、ピアノ、サックスでの編制ということで、彩りゆたかなものになりそうですね。 「そうですね。原曲アレンジに近く演奏してもらったり、違う雰囲気で演奏してもらったり、その時によってさまざまなのでチーム田中の皆さんの演奏も楽しんでもらえたら嬉しいです」 ──有紀美さんのオリジナル曲の中でも、個人的に『蜜』のようなジャジーな曲調や、『愛の音』のようなボサノバ調の楽曲が好きなんです。どの曲も、アコースティックな色が似合う曲調なのも特色になっていません? 「その言葉、ありがとうございます。わたしも、ボサノバは好きですね。でも、ボサノバを歌いたいというよりも、聴いてて心地好くも落ち着ける曲が好きというのが理由ですけど。『蜜』は、思ってた以上に変拍子の楽曲になったことで、演奏する方はいつも苦労しながらも弾いてくださっています。いろんな編制でライブを行う一番の楽しさって、同じ楽曲でも、編制次第でアレンジが変わることなんですよね。やはりサックスが加わると演奏も派手になりますし、オカリナが入ることで癒しの要素が強くなったり。そういう変化も楽しんでほしいなと思います」 ──その自由度がいいですね。 「自由度と言えば、オリジナル曲に『田中珈琲店のテーマ』という配信もしている楽曲があります。歌詞の中でわたしは「ここは自由な店だから」と歌っています。その思いや歌詞の通り「アコースティックライブ田中珈琲店」は、みなさんに座ってゆったり観ていただきつつ、飲食をしながら楽しんでもらうのも自由ですし、トイレにいくのも自分のタイミングで行ってもらってかまいませんし、眠いときは寝ていただいても大丈夫です。実際に、ライブ中に寝ていた方だっていましたし」 ──それだけ、心地好かったということなんでしょうね。 「だとしたら、いいですよね。「田中珈琲店」というライブ空間では、みなさんに自由に過ごしていただけたらなと思っています。ちょっと余談話になりますけど、いいですか?」 ──どうぞ、どうぞ。 「今でも、ライブへゲスト出演するときなどは、オケで歌うことが中心ですけど。わたしの場合、オケで歌うと変な緊張を覚えることが多いんですね。そこから、「緊張せずに歌えるライブって何だろう??」となったときに思いついたのが、今の「アコースティックライブ田中珈琲店」の中で行っているスタイルでした。タイトルも、シリーズ化できたらいいなという思いのもと、わたし自身珈琲は飲めないけど、珈琲の香りに癒されることが多く、その匂いが好きだったことから「田中珈琲店」と命名しました。今でこそ無くなりましたけど。この名前を掲げた当初は、ファンの方々のみならず、身近な人たちからも「えっ、有紀美ちゃんコーヒー店始めるの?」とよく聞かれては、「違うんです。これはライブのタイトルなんですよ」と何度も何度も説明していましたし、そんな想い出も甦ってきました(笑)」 ──今でも珈琲は苦手なんですか? 「その後、好きになって、今ではたくさん飲んでます(笑)」 「Melodyの曲が聴きたいなぁ」「田中有紀美のオリジナル曲を楽しみたいなぁ」という方は、ぜひ来てください。 ──4月6日が41杯目の開催。たとえ年に2回のペースだとしても、50杯目もけっして遠くはない数になりましたね。 「あっ、そうですね。果たして何杯目まで続くのか…。でも、長く続けたい気持ちは持っています」 ──今年も、あと1回は開催してくれそうでしょうか? 「まだ具体的には何も決めていませんが、「出来たらな」という気持ちはあります。4月6日の前にも、2月23日に海の家@渋谷 カフェテラオさんで「バレンタイン♡ファンミーティング」を行います。ライブの日も、わたしみずから物販に立ってファンの方とお話をしますけど。ライブの日は、そのときくらいしか。しかも、短い時間しかお話が出来ないけど。「ファンミーティング」の場だと、あえて密接な会場で行う理由もあって、来てくれた人たちと直接お話をする機会が多いし、一緒にゲーム大会をやったりと、本当に身近に楽しめるんですね。前にも、その場の思いつきでビンゴ大会をやったらすごく盛り上がったり。「ファンミーティング」も、最初は1回だけのつもりが「またやってほしい」と言われる声が増えれば、わたしもやってて楽しいから、「じゃあ、もう1回」「じゃあ、もう1回だけね」というのをずっと繰り返しています(笑)。こちらも、ずっとやっていきたいですね」 ──ファンの人たちにとっても、「ファンミーティング」はとても嬉しい出会いの場になっているんじゃないですか? 「お互い、そう感じていると思います。わたしがMelodyのメンバーとして活動をしている頃は、情報を得ると言っても雑誌くらいしかなかった時代です。当時のことをファンの人たちに聞いたら、ファンクラブに電話を入れて情報を手にするなど、いろんな手段を使っていたそうなんです。今でこそ、SNSを通して簡単に情報が手に入るけど、以前はけっして簡単ではなかったからこそ、少しでも情報をつかもうといろんな雑誌を購入したり、チケットだって一生懸命に取ってくれていたんだなというのを知ることが出来たりなど、私にとってもすごく大事な場になっています。 私のファンの方々には、Melody解散以降にファンになりました!と教えてくださる方もいます。Melodyのことを知らないからこそ、Melodyに興味を持ってくださる人たちもいます。ライブだって、今も、「初めてきました」という方々もいます。そういう人たちがライブ後、口々に言うのが「居心地が良かった」という言葉。わたしのライブに来てくれた方々が、そういう気持ちになって帰っていただけるのは本当に嬉しいなと思います」 ──有紀美さん自身の、ライブへ向かう意識にも変化は出ています? 「アイドル活動をしていた頃は、目の前にある物事を一生懸命にこなすことで気持ちがいっぱいいっぱいになっていました。だけど今は、まず自分自身が楽しもうという気持ちを大切にしてるといいいますか、自分に無理せずに活動をしていこうという気持ちでいます。その気持ちが、みんなと一緒にリラックスして楽しめる空間を作っている理由なのかも知れません」 ──改めて、4月6日に行う「アコースティックライブ田中珈琲店41杯目」に向けての思いを聞かせてください。 「4月6日の公演は、初めてカバー曲を歌わない回になります。「Melodyの曲が聴きたいなぁ」「田中有紀美のオリジナル曲を楽しみたいなぁ」という方は、ぜひ来てください。今のところ、Melodyの曲を生で耳に出来るのは「アコースティックライブ田中珈琲店」の場になりますし、今後も、この場を通して、いろんなMelodyの曲を歌おうという気持ちでいるから、聴きたい方はぜひ遊びに来てください。最近は、サブスクでもMelodyの楽曲も、田中有紀美としてのオリジナル曲も聴けるので是非聴いてください」 ──「アコースティックライブ田中珈琲店」が、ますます楽しみになってきました。 「しばらくはMelodyの楽曲もいろいろと歌っていこうと思っています。他にも濱田のり子さんのラジオに度々出演させていただいたりしているので、ぜひXやInstagram、オフィシャルサイトなどで情報を確認してくださると嬉しいです。まずは、「アコースティックライブ田中珈琲店41杯目」への来店をお待ちしております」 PHOTO:入船恭輔TEXT:長澤智典 アコースティックライブ田中珈琲店41杯目-誕生日前日スペシャル- 2025年4月6日(日)下北沢「演家-shitoraya-」(旧ニュー風知空知)Continue reading “Interview with 田中 有紀美”

LIVE REPORT – 山川陽彩

山川陽彩がかけた歌の魔法が、心に閉まっていたいろんな想い出の景色を引き出していった。  NEO歌謡曲シンガーとして活動中の山川陽彩。ここへ至るまでにもツイキャスを用いてライブ配信を行ってきたが、ついに観客たちを目の前にしてのライブ活動もスタートさせた。記念すべき始まりの場となったのが、9月27日、新宿ROTTを舞台にしたRELENT Sounds vol.6 レコ発だよ全員集合!への出演。  ライブは、『心配しないで僕ならここにいるよ、お道化たピエロになって君のために歌うよ』・・最近の山川陽彩の楽曲を多く手がけているアッキーこと清水彰範の手がけた「ピエロ」のサビから幕を開けた。冒頭から低音の効いた歌声を奮わせ、彼はマイクスタンドに置いたマイクを両手でギュッと強く握り、キリッとした表情で前を見据え歌っていた。とても大らかで温かいUKロックと歌謡メロが融合した楽曲だ。陽彩は、思いを届けたい大切な君へ向け、優しくエールを送るように歌う。とても声量ある歌声だ。でも、雄々しいのではない。大きな愛で包み込むような包容力を持っている。サビ歌で大きく手を振り歌う姿を見て、フロアにいた人たちが自然と手を振りだしていたのも、彼の歌声に心引き寄せられたから。曲が進むごと、その歌声にはおおらかさが増していた。  「俺からのメッセージソング、心を込めて歌います」の言葉を受け、次に披露したのが「愛をください」。閉塞した殺伐とした今の時代だからこそ、この歌が、とても胸にジンと染みてきた。楽曲自体は20年近く前に清水彰範の手によって生まれ、K-POPスターのパク・ジョンミンなど多くの歌い手がカバーしてきた楽曲だ。その歌を陽彩は、少し掠れた伸びのある歌声を魅力に、触れた人たちの心をギュッと抱きしめてゆく。ときに気持ち崩れそうな歌声で、ときには雄々しき声を上げ、みんなを未来へ導くように陽彩は「愛をください」を歌い上げていた。悲しさを背負った人たちに変わり、思いを解き放つように歌う陽彩。生まれた意味や、この時代の中で生きる意味を、この歌は問いかける。『生まれた意味、生きてく意味、知りたいから・・君の心に・・僕の心に・・愛をください』悲しみがたくさん渦巻く今の時代だからこそ、陽彩の歌う「愛をください」が、心に一筋の光を注ぐ歌として響いていた。  70年代フォークロックの香りも抱いた「紙飛行機」を、陽彩はみずからの青春時代を懐かしむように歌っていた。彼が見ていたのは目の前の観客たち。でも、その視線の先には、自分が夢中になっていた青春時代の姿があった。聴いている側も、少しノスタルジーな気分を胸に、山川陽彩の歌声を記憶のページをめくる指先に変え、懐かしい想い出に浸っていた。『戻りたい・・戻れない・・解ってるけど・・君と僕の紙飛行機・・あの夏へ飛ばそう』歌詞に合わせ、腕や指を使って想いを示す動きや、胸にジッと手を当て想いに浸る姿も印象的だ。『いつか笑顔で・・君に会いたい・・』大サビで空へ想いを飛ばすように熱唱したときの歌声が、胸をしめつけた。世代を超えて誰の心にもある青春の淡い傷みを呼覚ます陽彩の声こそが、唯一無二の武器なんだろう。   最後に届けたのが、今の山川陽彩の顔となる「あの夏の約束」。過ぎ去った夏を少しだけ連れ戻すように、陽彩は歌っていた。それまでのキリッとした表情とは異なり、「あの夏の約束」を歌うときの陽彩は笑顔だった。切ない想い出を前向きに受け止めた楽曲だからこそ、陽彩も、愛しい大切な人へエールを送るように、光携えた歌声を届けてくれた。ゆったりとしたおおらかな楽曲に触れながら、この歌でも、在りし日の眩しい想い出に浸っていた人たちも多かったろうか。  山川陽彩の歌は、たとえ切ない歌でも、未来を見据えた曲でも、触れた人たちの心にかならず景色を映し出す。陽彩の歌う楽曲をキーワードに、その歌や言葉から導かれた、その人が浸りたい風景を心の中へ映し出してゆく。心の中に埋もれかけた様々な原風景に柔らかな彩りを点けるような不思議な歌声。   ノンストップで4曲を歌い上げた。イントロやエンディングに乗せて、最小限のMCのみの構成。歌声と作品だけで勝負をする陽彩のライブスタイル。短い時間だったとはいえ、そのときだけは現実を忘れ、夢に浸っていれたのも山川陽彩の歌声がかけてくれた素敵な魔法があったからに違いない。PHOTO:写真家かでぃTEXT:長澤智典 ★インフォメーション★ [ 山川陽彩LIVE情報 ]10/14(木) 新宿ROTT10/24(日) 新宿ROTT10/30(土) 下北沢LOFT11/9 (火) 下北沢Laguna11/21(日) 下北沢LOFT11/25(木) 赤坂navey floor12/11(土) 下北沢LOFT 山川陽彩 Official Sitehttps://yamakawa-hiiro.com山川陽彩 Twitterhttps://twitter.com/hiiro_yamakawa「あの夏の約束~Acoustic ver~」サブスクリプションhttps://linkco.re/5Rrvd1au山川陽彩 ツイキャスhttp://twitcasting.tv/hiiro_yamakawa山川陽彩Amebaブログhttps://ameblo.jp/yamakawahiiro山川陽彩 公式Youtubeチャンネルhttps://www.youtube.com/channel/UCi78FUNr7uAayzNW_Io-0Uw山川陽彩 Instagramhttps://www.instagram.com/hiiro.yamakawa/山川陽彩エージェント(株)オクターブミュージックhttps://octave-music.com/hiiro-yamakawaセットリスト「ピエロ」「愛をください」「紙飛行機」「あの夏の約束」

LIVE REPORT – 燃えこれ学園

燃えこれ学園、9月最初のライブ配信は、【生徒会】【Class White】【Class Yellow】3クラスがそれぞれパフォーマンス。  燃えこれ学園が、月2回のペースで行なっている「ライブ配信」。9月14日(火)に行ったのが、「クラスパフォーマンス!」。燃えこれ学園内には「生徒会」「Class White」「Class Yellow」と3つのクラスがある。今回は、クラス毎に行うパフォーマンスを中心に構成。  お馴染みのSEに乗せ、メンバーが登場。最初に歌ったのが、「オルゴール」。会いたくても会えない今の環境だからこそ、彼女たちの「会いたい」想いを募らせ歌う声が胸をキュッと締めつける。まさか、幕開けからこんなにも気持ちを揺さぶられるとは。とても嬉しい始まりだ。  この日は、8月生まれの理事長や9月生まれのフジマエンジェル先生、ライブ配信を観ている9月生まれの人たちへ向け「お誕生日おめでとう」を歌唱。大好きな人をお祝いするように歌う彼女たちの元気で明るい声を聞くと、笑顔になれる。メンバーらは、理事長やフジマエンジェル先生のイラストを手に歌っていた。燃えこれ学園を支えている大黒柱の2人へ向けた、メンバーたちの温かい思いも感じることのできた場面だった。  次のブロックからは、「クラスパフォーマンス!」のコーナーへ。最初に登場したのが、熊野はる・當銘菜々・佐々木千咲子による【生徒会】。舞台袖からひょっこり顔を覗かせた後に、3人は駆け出しながら舞台へ。【生徒会】のライブは、まさかの小芝居交じりのMCから始まった。ここでは「「時の砂」を歌う前になると、はるさんが水を飲みがち」「「時の砂」を歌う前、私たち(當銘菜々/佐々木千咲子)ちょっとふざけがち」「ちっさとなぁなだけになると絶対に滑る」と、熊野はるが水を飲みに行っている間、當銘菜々と佐々木千咲子が「燃えこれ学園あるある」や「生徒会あるある」話をしていた。  コミカルな面を見せたあとに、3人は凛々しい表情と歌声で「時の砂」を熱唱。歌いだしたとたん、気持ちをガラッと切り換えるところも【生徒会】らしさ。3人は込み上がる悲しさを歌声に乗せ響かせていった。  MCでは、「時の砂」を歌い躍っていたときの気持ちや、3人だからこそのパフォーマンスに込めた想いを語っていた。トークでは笑顔を見せながら、歌が流れたとたんに3人は、その曲が求める気持ちへ瞬時に切り換えてゆく。  続く「恋時雨」では、激しい楽曲へ気持ちを重ねるように力強い歌声をぶつけていった。3人の歌声に力が漲っていたのも、3人の感情が高まっていたからだ。【生徒会】が最後に歌ったのが、「夏恋♡LOVE」。過ぎ去った夏をこの場へ連れ戻すように、3人は舞台の上で思いきりはしゃぎながら歌っていた。當銘菜々と佐々木千咲子がとても元気なのに対し、熊野はるが少しお疲れぎみなのは、短い時間の中へ全力でパワーを注ぎ込んでいたから。3人とも、明るく弾けた楽曲に気持ちを重ね合わせ、夏のビーチで騒ぐような雰囲気を作りながら思いきりはしゃいでいた。みんな終盤で少し息切れしていたのは、そのせいか…。  歌い終わり、床へバタッと倒れた熊野はるを、2人が台車に乗せて運び出す。そこまでの流れを含めての【生徒会】のパフォーマンスだった。  歌のバトンを受け取ったのが、奥原澄香・成田麻穂・稲森のあ・山田みつきによる【Class White】。彼女たちはキラキラ輝く笑顔を振りまき、元気に「すき!すき!好き!!」を歌いだした。青春という言葉の似合う可愛い楽曲は、【Class White】にもとても似合う表情。カメラへ向け笑顔をアピールしてゆく姿も含め、満面の笑みを浮かべ舞台の上ではしゃぐ4人の姿が眩しく見えていた。  可愛らしい姿から気持ちや表情を切り換えるように【Class White】が歌いだしたのが、「星の記憶が降る夜に。」。4人は胸の内に秘めた想いを、星空へ向かって願うように歌っていた。その曲へ似合う気持ちに心の色を塗り替えて歌う彼女たち。4人の心の内側に秘めた想い、もっと探ってみたい。  MCになったとたん思いきり弾けだすのは、どのクラスも一緒。【Class White】のメンバーは、稲森のあの作ったお揃いのリボンをつけて登場。MCでは【Class White】の魅力について、「とーっても可愛いです」「とーってもほわほわです」「とーっても仲良しです」「やれば出来る子YDKです」と4人が語っていた。  【Class White】が最後に歌ったのが、「風と君と虹と僕」。タオルを手にしたメンバーたちは、青春の風を覚える明るく爽やかな楽曲に乗せ、時にメンバーどうしで手を繋げば、4人で一斉にタオルを振りまわすなど、元気なパフォーマンスを通して仲良しぶりをアピールしていった。【Class White】には、青春という言葉がとてもよく似合う。  最後に歌のバトンを受け取ったのが、仲川つむぎ・蒼音舞・三浦千鶴・高未悠加による【Class Yellow】。彼女たちは「again」を歌い、凛々しい姿を示してきた。美しく愛らしいメンバーの揃った【Class Yellow】のように、可愛らしい姿を見せてゆく…と思っていたところ、凛々しい表情と歌声を示したように、そこが嬉しい意外性を持った姿として見えていた。  彼女たちも、MCではめちゃめちゃ弾けていた。今のメンバーになって2年。高未悠加が元気な声でグループについて語りながらも、その話を三浦千鶴が聞いていなかった姿も、マイペースなメンバーが揃った【Class Yellow】らしさ。  メンバーらのクラップから始まったのが、「明日へ」。4人は晴れた歌声を魅力に、爽やかな楽曲へ気持ちを重ね合わせ歌っていた。お互いの顔を見合わせ歌う4人の姿を見ていたら、胸がキュッとなった。真っ直ぐな想いを胸に歌う彼女たち。青春してゆくその姿は【Class Yellow】にとても似合う。  最後に【Class Yellow】は、観ている人たちを夢あふれるワンダーランドへ連れ出すように「ミラクる☆妄想がーる」を元気いっぱいに歌いだした。この楽曲では、今やお馴染みの”そろそろMIX”も登場する。この日は4人で…と思っていたところ、他のメンバーもここのパートにのみ参加。熊野はるに至っては巨大な扇子を持って登場。そこも、嬉しい見せ場になっていた。観ている人たちの期待を、予想以上の見せ方で嬉しく裏切る。そこも、燃えこれ学園らしさ。終盤、4人がカメラ目線で観ている人たちへアピールしてゆく場面も登場。その姿がチャーミングだった。  ライブも後半へ。 11人みんなで歌ったのが「Re-START」。ここまでに各クラスが作りあげたいろんなドラマの余韻に浸りながら。そのうえで、またここから走り出そうという気持ちへこの歌が心を塗り替える。「Re-START」へ触れるたび、彼女たちと一緒に拳を振り上げ、沸きだす勇気を思いきりぶつけたくなる。勇気が漲るとは、「Re-START」を聞いているときの気持ちを言うのだろう。気になった方、一度ライブを見てこの歌に触れてほしい。その意味がわかるはずだ。  続いて歌った「夢幻華」では、メンバー一人一人が舞い躍る桜の花びらとなり、気持ちを騒がせる楽曲に乗せ軽やかに歌い躍っていた。最後に歌ったのが、「恋の魔法」だ。燃えこれ学園には、眩しい青春の景色を頭の中に描きだす楽曲がとても似合う。彼女たちがライブを通してかける魔法は、いつだって心を笑顔にしてゆく。幸せや笑顔という最高の喜びを届けてくれるから、また彼女たちに会いたくなる。  次のライブ配信は、9月27日(月)。この日は「つうしんぼランキングユニット(7月・8月)」と、「當銘菜々の新曲発表」の2本立て。この日も、見逃せない。10月4日には、ライブ配信にて熊野はるの生誕祭が行われる。この日には36枚限定で観覧招待付きのライブ配信チケットの販売も決定した。36人って…。理由を知りたい方は、熊野はるの誕生年を調べてください。さらにこの日、11月19日 に仲川つむぎ、11月24日には成田麻穂の生誕祭が行われることが発表になった。今後の楽しみが一気に増えたところで、みんなで「校歌」を斉唱。この楽しさを、次の公演へ繋げていった。「校歌」を歌っているとき、三浦千鶴が手でハートマークを作りながらカメラ目線でアピールしていたことも、最後に触れておこう。 PHOTO:平島理TEXT:長澤智典 配信ライブスケジュール 9月27日(月)「つうしんぼランキングユニット!(7月・8月 )and 當銘菜々ソロ曲発表https://tiget.net/events/14743410月4日(月)熊野はる生誕祭https://tiget.net/events/14743611月19日(火)仲川つむぎ生誕祭11月24日(水)成田麻穂生誕祭 『オルゴール』 1000円(送料別)購買部よりお買い求め下さい。https://movingexpress.syncsell.jp オルゴール LIVE PV 『燃えこれ学園なぁなり〜ラジオ』・毎週火曜日 25:00〜放送中!放送局:FM那覇(78.0Mhz)パーソナリティ:成田、當銘※ラジオはアプリListenRadio等で、全国でもお聴きいただけます!! 2000人の方へCDお届け企画開催中!《CD通販サイト》https://movingexpress.syncsell.jp/re-start-%e7%87%83%e3%81%88%e3%81%93%e3%82%8c%e5%ad%a6%e5%9c%92/ 燃えこれ学園校外学習 @ http://Akiba.TV番組URL:http://youtu.be/WHmIPXzR0mo 燃えこれ学園 Webhttp://moecore.com/燃えこれ学園Continue reading “LIVE REPORT – 燃えこれ学園”

Interview with DAVID

 David インタビュー。David、ワンマン公演「Hexagramearth -運命の糸と意図-」への想いを語る!!  耽美/ゴシック/シンフォニック…ビジュアル系スタイルの究極を追求したのが、Davidの作り上げた1st FULL ALBUM「Hexagramearth」(ヘキサグラマース)。同作品の世界観を、視覚・聴覚・感覚を刺激する形で具現化してゆくのが、10月12日にSHIBUYA PLEASURE PLEASUREで行うワンマン公演の「Hexagramearth -運命の糸と意図-」になる。  この日は、有観客/ライブ配信と2つの形で上演。バンドを従えたライブでありながら、”魅せる/体感”する要素を備えた「舞台劇」として作り上げる。それが臨場感を味わう会場でも、視覚的な演出効果を味わえるライブ配信だろうと、Davidの公演に触れることで、現実を忘れ、幻惑する幻想的な世界へ浸ることができる。  この公演に参加した方全員に、アルバム「Hexagramearth」のエピローグとなる楽曲をプレゼント(有観客/ライブ配信共にチケットを購入した方にはCD盤として進呈)。この日の公演を持って、アルバム「Hexagramearth」に綴った物語が完結する。  もちろん、アルバムを未聴でもライブは楽しめる。むしろ、予備知識なく観た映画や舞台劇を通して感動を覚え、より深くその世界観を知りたくなるのと同じ感覚を味わえるだろう。  このたび、DavidことSUIが、同公演へ向けての想いを語ってくれた。彼の言葉を受け止め、10月12日に描き出される一夜の物語へ、あなたも足を踏み入れてほしい。 ――10月12日、DavidはSHIBUYA PLEASURE PLEASUREを舞台にワンマン公演「Hexagramearth -運命の糸と意図-」を行います。Davidにとって、今回が初のホール公演。そこへどんな意図があるのか、まずはそこから教えてください。 SUI    毎年、節目となる(周年)公演を行い続けてきた中、アルバム「Hexagramearth」の物語を伝えてゆくうえでは、視覚的な面でも魅了できるホールが最適と判断してのことでした。そもそもは、2020年に発売したConsept Album「Gothculture」が始まりでした。そこから1年間、6枚連続でシングル盤を発売し続けてきました。折しもコロナ禍の影響もあり、ライブに重きを置いた作品作りではなく、Davidが追い求めている「ゴシック」を極めた世界観を描き出すことへ集中。その制作を通しDavidが求める音楽性の輪郭が明瞭になったからこそ、そこで得た想いを突き詰める形で作りあげたのがアルバム「Hexagramearth」でした。  この作品に確かな手応えを感じたからこそ、物語として綴った世界観を、今度は目の前で存分に楽しんでもらおうとの意図で組んだのが、10月12日にSHIBUYA PLEASURE PLEASUREで行うワンマン公演の「Hexagramearth -運命の糸と意図-」になります。もう一つ、先へ向けての想いを語るなら、Davidは来年活動5周年を迎えます。そこへ向けての新たな布石にも、この日の公演をしていく予定でいます。 ――アルバム「Hexagramearth」には、耽美でゴシックというヴィジュアル系音楽の一つのスタイルを極めた曲たちを詰め込みました。本当なら、こういう音楽こそ「ヴィジュアル系の王道です」と言いたいところですが、昨今の主流とは異なる音楽性として見えてしまう。別の捉え方をするなら、だからこそ異端の美学にもっと触れてほしい気持ちも、こちら側としては持ってしまいます。 SUI  もちろん、僕自身も「わかる人にだけわかればいい」という気持ちで音楽活動をしているわけではない。Davidの描き出す世界観へ陶酔してくれる同志たちを、僕は誰よりも大切にしています。だからと言って、アンダーグラウント的な一つの枠組みとして収まってしまうのは、自分の意図とは異なります。先程も言われたように、多様性の中でDavidで今示している時に王道と言われるスタイルもシーンの中で確かな位置づけとして絶えず示すのは大事なことだと思っています。その復権の礎として、今、行っている活動を未来へ繋げていきたい気持ちでいますし、そのためにも10月12日のワンマン公演には注目してもらいたいなと思っています。 ――この日はどんな内容になりそうか、その話も聞かせてください。 SUI  今回は、最新アルバム「Hexagramearth」に最も沿った展開を描きます。この作品自体が、とてもストーリー性を持っている。ライブでは、曲順通りの再現ではなく、物語の道筋を変え、そこへいろんな楽曲を加え肉付けをしたうえで、生演奏の素晴らしさを通してアルバムに描いた世界観をたっぷりお届けします。今回は、物語に合わせて映し出す映像もかなり作り込めば、ホールだからこその高さと奥行きを活かした臨場感あふれる演出もいろいろと用意しています。それもあって、いわゆるスタンディングで熱狂するのではなく、じっくり世界観へ浸ってもらおうと、今回はホールという形を取ったわけです。加えて、相応に大きな会場だからこそ、そこを成功させ、よりスケール大きなステップを踏むという想いもあります。 ――今回のチケットを購入した方全員に、楽曲をプレゼントするそうですね。 SUI   この日のワンマン公演のために書き下ろした楽曲であり、アルバム「Hexagramearth」に描いた物語の最後のピースとなる楽曲を、有観客/ライブ配信どちらの形であれ、購入してくださった方全員にプレゼントします。これまでもコンセプトを重視したワンマン公演は重ねてきましたが、今回、Davidとしては初めてホールという会場を選んだように、ホールという特性を活かしたコンセプチュアルな公演になるのは間違いないです。 ――ライブを深く楽しむうえで、アルバム「Hexagramearth」へ事前に触れておくのがベストなのは当然ですが、まったく耳にしてなくとも大丈夫でしょうか。 SUI   今回の公演は、舞台劇や映画を観る感覚で楽しめるように、まったくDavidの音楽に触れたことのない方でも物語の世界へ入り込み、楽しめる内容になります。むしろ観始めたとたんに引き込まれ、圧倒されるがままにライブが進んでいくと思います。  もう少し深く僕の意図を語るなら、アルバム「Hexagramearth」はDavidのアーティストロゴのモチーフにも用いている”六芒星”をイメージし作りあげています。六芒星は、正三角形と逆三角形を組み合わせた形で出来ている。物事には常に表と裏があれば、対角をなす二つの面があるからこそ、それが一つの形として成立してゆく。今回の公演で語るなら、三角形の一つがステージ側であり、もう一つの三角形が客席側になる。それが合わさることで意味を持つ世界(ライブ)にしていきたい。今の自分をさらけ出した姿を示すライブになるからこそ、それを全身で受け止めてもらい、一緒に想いを極めたい。その覚悟を持って向かうライブにもなります。  今回、いろんな席種も用意してあるので、自分に合ったスタイルで席を選んで楽しんでもいただけます。詳しくは特設サイト(https://davidofficial.net/oneman1012/)で確認してください。何より、DavidはSUIのソロプロジェクトではありますが、民(ファン総称)はもちろんJoint Artistはずっと苦楽を共にしてきた仲間たち。バンドスタイルだからこそ描き出せる臨場感も存分に感じてください。 Joint Artistからのコメント erina(Guitar) Davidが始動したときから、レコーディングやライブでギターを弾き続けています。僕自身、SUIが求める世界観を最大限活かす演奏を毎回心がけています。今回の公演のため、じっくり時間をかけ、Davidとして求める世界観を深く追求してきたように、当日は観る人を圧倒するライブを描けていけるはず。そこは、期待して待っていてください。 SHO(Drums) 今回の公演は、SUIさんの気持ちの部分がとても色濃く出ている内容。それを、しっかりとサポートし、より具体化した音楽を当日はお届けします。 Яyu from Ashmaze.(Bass) 今回は、一つの節目となるワンマン公演。しかも、初のホールという場のように、それぞれの楽曲が持つ深い部分まで細かく伝える演奏を通し、Davidとして描きたい世界観観てくださる方々にしっかりと伝えていきます。SUIさんみずから「皆サポートではなく、同じ世界を共に構成するアーティストだから」と言ってくれるので、僕ら演奏陣も目立ちに行きます!! TEXT:長澤智典 ★インフォメーション★ David「Story Teller」MV FULLContinue reading “Interview with DAVID”

Interview – hide and seek dorothy part 2

  『夢寐の花』とは「夢の中だけで咲く花」。少女ドロシーが見た13篇のダークファンタジーな物語を綴ったハイダンシークドロシーの新作アルバム『夢寐の花』。 『夢寐の花』とは「夢の中だけで咲く花」。少女ドロシーが見た13篇のダークファンタジーな物語を綴ったハイダンシークドロシーの新作アルバム『夢寐の花』。 その魅力をメンバーが語り尽くす。 7月、8月と連続で作品を発売すれば、夏にはライブツアーも行なったハイダンシークドロシー。彼らが、3ヶ月連続リリースの第3弾作として9月18日に2ndアルバム『夢寐の花』を発売する。 2ndアルバム『夢寐の花』には、ちょうど1年前に出した1stアルバム『ヒトリランド』以降に形にしてきた配信シングル『エルドラド』『百花千紅』、シングル盤『白黑有無』『飾られた私と棘と事切れの部屋』 へ収録した曲たちもすべて集約。そのうえで、6つの新曲を加えて、全部で13曲という聞き応えのある作品として仕上げている。 1stアルバム『ヒトリランド』は、ドロシーという異世界に住む少女の視点で描いたダークファンタジーな物語を中心に作りあげていた。その後に出した『エルドラド』は、1stアルバムに描いた世界観を踏襲しながらも、作詞を担うヴォーカル谷琢磨の描きたい想いを少女ドロシーに重ねあわせ描いた楽曲になっていた。 次に出した『白黑有無』では、「明るいファンタジー」をテーマに楽曲を制作。「ハイダンシークドロシーの分岐点にもなった曲」と言われるように、彼らの音楽性や描く世界観の枠を大きく広げた作品になれば、胸つかむキャッチーな楽曲を通し、新たなファン層の拡充にも繋がった。 7月と8月に連続リリースした『百花千紅』と『飾られた私と棘と事切れの部屋』 は、ライブで活きる楽曲を意識して作られた曲たち。アグレッシブな音楽性を示し、ライブを通して触れた人たちの心を惹きつける曲たちとして評価を得てきた。 根底には「少女ドロシーの描く心の物語」という軸を据えながらも、そこへ多種多様な心模様(歌詞)や音楽性(曲調)を1曲ごとに塗り重ねてきたことで、何時の間にかハイダンシークドロシーの音楽性は「大人のヴィジュアル系」と呼ばれる、ときに切なく、ときに優しく、触れた人たちの心の琴線を揺さぶる良質な歌を届ける音楽性へと進化していった。その進化の歩みを集約し、集大成したのが、2ndアルバムの『夢寐の花』になる。 ハイダンシークドロシーがどんな想いを胸にアルバムを作りあげたのか、その物語を、彼らの言葉を借りてお伝えしたい。 ――1stアルバム『ヒトリランド』を出して間もなく発売したのが、としまえんにあったメリーゴーランド「カルーセルエルドラド」との想い出も重ね合わせて作った『エルドラド』でした。その頃から谷さん自身の想いも歌詞へ深く描き出せば、楽曲も多様性を増したように、少女ドロシーという視点にとらわれることなく表現を始めたなという印象を受けました。 谷琢磨  『エルドラド』に関しては、としまえんにあったメリーゴーランド「カルーセルエルドラド」の想い出を形にしたいと思っていたように、その構想は1stアルバム『ヒトリランド』を制作していた頃からありました。それを具現化したのが、みずから作曲もした『エルドラド』になります。先にアルバム全体の話をすると、2ndアルバムのタイトルへ記した『夢寐の花』とは「夢の中だけで咲く花」のこと。アルバムに収録した一つ一つの楽曲が、ドロシーが夢の中で見た物語という世界観を軸にしているように、そこへ統一性も出しながら作りあげています。 情次2号 一見、多様な視点を持って描いた曲たちに見えて、1枚にまとめあげると根底に統一した世界観を覚えるのは、谷くんの頭の中に、2ndアルバム『夢寐の花』へ向けての構想がしっかり見えていたからなんだろうね。 靖乃  1stアルバム『ヒトリランド』を作り、同時にハイダンシークドロシーは初ライブをワンマン公演という形で行なったんですけど。そのライブをやったときに感じていたのが、「アルバム『ヒトリランド』へ収録した曲たちに、ライブ用に欠けていた幾つかのピース(楽曲)を加えると、より濃いワンマンライブになるな」ということ。そこから次々と生まれてきたのが、1stアルバム『ヒトリランド』以降の作品たちであり、2021年の夏秋に向けたライブ展開へ向け必要なピースを埋めるように作り上げた2ndアルバムの『夢寐の花』なんです。 ――『エルドラド』のときは、まだ1stアルバム『ヒトリランド』の世界観を踏襲していましたけど。その印象をがらっ変えたのが、シングルの『白黑有無』でした。 情次2号  『白黑有無』も、今年3月に行なったワンマン公演へ向け、そこで表現するのに必要なピースとして作った曲なんですけど。当時、谷くんに「明るいファンタジーをやりたい」と言われ、それで作ったんだよね。C/Wに収録したアコースティックなスタイルの「心温」も、そのときにアコースティックライブも予定していたから、そこに合わせて作った楽曲でした。 谷琢磨  以前から楽曲を表現していくうえでの多様性は求めていたんですけど。『エルドラド』の時点では、まだ手探りな部分はありました。でも、『白黑有無』で「明るいファンタジー」へ挑戦したことで、その扉が開き、一気に多様性を求めやすくなったなとは感じています。 靖乃  ハイダンシークドロシーを始めた当初は、谷くん自身がこれまでに表現してきた音楽性も含め、どこまで表現の幅を広げて良いのか迷いがあったと思うんですよ。でも、1stライブをやったときに、演奏する側も、観てくれる側も、思った以上に笑顔で楽しんでいた。その笑顔が、「もっと幅を広げていいんだ」という谷くんの表現したい欲求の背中を押してくれたんじゃないかなと、俺なんかは見てるんだけど。 谷琢磨  それは、確かにありました。『ヒナギク』という温かいく優しい楽曲があるんですけど。それを歌っているとき、自然に笑顔になっていたんですね。その表情を見た人たちから「笑顔が素敵でした」という声が思った以上に返ってきていました。それまでずーっと暗ーい感じの楽曲を歌い続けてきたのもあって、ライブで笑うことがなかったんですね。でも、ふいに出た笑顔とはいえ、それを受け入れてもらえたことが、「明るい表情を披露したい」という一つの決め手になったのは確かです。 情次2号  『白黑有無』を作ったことが、ハイダンシークドロシーにとっても世界観を広げてゆく大きな分岐点となったからね。 ジン  それまでもけっして制約を作っていたわけではないけど、『エルドラド』の頃までは、『ヒトリランド』で作り上げた世界観からあまり逸脱しすぎないようにという気持ちが無意識の中にあったんですけど。その枠を『白黑有無』を通してはみ出せたことで、そこからどんどん制約が取れていった感じはありましたね。 ――7月に配信リリースした『百花千紅』、8月に会場限定シングル盤として発売した『飾られた私と棘と事切れの部屋』 に収録した曲たちは、まさにライブで生きる内容ばかりでしたよね。 情次2号  それらの曲たちも、9月18日に出す2ndアルバム「泡沫なる夢幻」へ向けて作っていた曲たちのピースでしたけど。ちょうど夏からライブツアーも控えていたことから、ライブで生きる曲たちをと先に書け上げれば、その展開へ合わせるように、2ヶ月連続でリリースした経緯もありました。『百花千紅』など、ライブで演奏したときに、聴いてる人たちの気持ちを頭からガッとつかんでいくためのような楽曲ですからね。 靖乃  対バンライブを通しての演奏だったように、限られた時間の中でしたけど。でも、夏のライブ中にやってて感じたのが、1曲目を演奏した時点では、そんなに目を合わせてくれる人たちがいなかったのに、最後の曲の頃にはみんなが僕らへ熱い視線を向けてくれていたこと。それだけ、今のハイダンシークドロシーの曲たちを評価してもらえたんだなと思ったし、そういう曲たちをしっかり作りあげられたなという手応えも覚えていましたからね。 情次2号  ハイダンシークドロシーはコロナ禍真っ只中で始まったバンド。1stアルバム『ヒトリランド』は、メンバーどうしでもなかなかコミュケーションを取るのが難しい環境だったように、みんなのことを理解しようとしながら作った作品でした。そこからは、ライブも含め、コミュニケーションを取れる時間も機会も増えたことから、お互いのことも深くわかりあえるようになってきた。そうやって関係性を深めていく中で生まれた曲たちをまとめあげたのが2ndアルバム『夢寐の花』のように、楽曲の持つ深みも振り幅も広がっていくのは当然だし、そこが1枚目と2枚目のアルバムとでは大きな違いになっているなとも感じています。 ――谷さんは、アルバム用に『眠り薬のうた』『サンザシ』と新曲を持ってきました。2曲とも、谷琢磨として描いている世界観に近い匂いを覚えました。 谷琢磨  アルバム用の楽曲を作るうえで意識していたのが、「自分の気持ちや主張を、もうちょっと強めに入れてもいいかな」ということでした。結果、『眠り薬のうた』も『サンザシ』も「これをヴィジュアル系と言って良いのかな?」という枠組みを逸脱した曲にはなったんですけど。別の見方をするなら、谷琢磨としての芯をとても強く押し出した曲たちをハイダンシークドロシーの楽曲として作れたなとも思っています。 靖乃  2曲とも、十分ヴィジュアル系の楽曲として成り立ってると思う。しっかり、同じ国の中にいますからね。 谷琢磨  「自分が持っている味をヴィジュアル系の中に出そう」という部分と「自分が歩んできた歌に対する道」、その二つを融合しながら、それぞれの楽曲の中へ取り込めたんじゃないかとは、自分でも思えました。 ――『眠り薬のうた』は、谷さんの弾き語り演奏で構成されていますよね。 谷琢磨  コンサーティーナ(蛇腹楽器)の弾き語りで歌ったんですけど。主人公のドロシーの不器用な世界観を出すために、下手な演奏も含め、あえて一発録りをしています。 情次2号  谷くんが「下手だ」といった演奏を、ミックスのときにさらに揺らして不器用さを増してみました(笑)。 靖乃  谷くんは「下手な演奏」と言ってたけど。谷くんの息づかいと重なるように演奏も聞こえてくるから、むしろ、”らしさ”が見えていいよね。 情次2号 Continue reading “Interview – hide and seek dorothy part 2”

Interview – hide and seek dorothy

いきなり猫の肉球を差し出されたときには「キャーッ!!」となりましたからね。ハイダンシークドロシー、2ndアルバム『夢寐の花』を9月18日に発売。ところで、猫の肉球って??  1stアルバム『ヒトリランド』を手にハイダンシークドロシーがライブデビューを飾ったのが、2020年9月20日だった。活動を始めるにあたり、彼らが提示した1stアルバム『ヒトリランド』には、ドロシーという少女の視点で描かれたダークファンタジーな物語がいろいろと綴られていた。ドロシーとは、ヴォーカル谷琢磨の心に巣くう、もう一人の自分。少し闇を抱えた少女が、いろんな舞台の中、心痛めながらも異形と戯れる物語は、人が心に隠し持った本心を覗いているようにも見えていた。  それまでは、小さな”自分の世界”の中で戯れていたドロシーだったが、配信シングル『エルドラド』をリリースして以降、ドロシーは小さな世界から飛び出し、谷琢磨自身のいろんな想い出や想いと心を重ねながら、多様な視点で「心の闇」だけではなく「希望」や「未来」も示しだした。それが、シングルの『白黑有無』や『飾られた私と棘と事切れの部屋』、 配信シングル『百花千紅』という作品に描き出されてきた。  感情の変化や描く視点の多様性に合わせ、曲調も、ダークなスタイルを軸にしながらも、時に、心ときめく光に満ちた音楽性や、ライブで活きる激しく攻めた表情など、いろんな面を描きだすようにと変化している。  作品を重ねるごとに、聞き手の心に嬉しい驚きも重ね続けてきたハイダンシークドロシー。彼らが、ほぼ1年ぶりとなる9月18日に発売する2ndアルバム『夢寐の花』には、ドロシーが夢寐(眠っているときに見る夢)の中で見たいろんな物語が詰め込まれている。バンドの進化に合わせ多様性を増した音楽性を示してきたように、収録した曲たちも、多彩な表情を見せている。  先に形にしてきた『エルドラド』『白黑有無』『百花千紅』『飾られた私と棘と事切れの部屋』 について、メンバーは以下のように語ってくれた。 谷琢磨  『エルドラド』は、としまえんにあったメリーゴーランド「カルーセルエルドラド」の想い出を形にしています。その構想は1stアルバム『ヒトリランド』を制作していた頃からあったように、歌詞や曲調も『ヒトリランド』に描いた世界観からの延長という面も強かったんですけど。それまでの世界観に新しい変化を与えたのが、続く『白黒有無』でした。 情次2号 『白黑有無』は、今年3月に行なったワンマン公演へ向け、そこで表現するのに必要なピースとして作った曲なんですけど。当時、谷くんに「明るいファンタジーをやりたい」と言われ、それで作ったんだよね。C/Wに収録したアコースティックなスタイルの「心温」も、そのときにアコースティックライブも予定していたから、そこに合わせて作った楽曲でした。 谷琢磨   以前から楽曲を表現していくうえでの多様性は求めていたんですけど。『エルドラド』の時点では、まだ手探りな部分はありました。でも、『白黑有無』で「明るいファンタジー」へ挑戦したことで、その扉が開き、一気に多様性を求めやすくなったなと感じています。ハイダンシークドロシーには『ヒナギク』という温かく優しい楽曲があるんですけど。それを歌っているとき、自然に笑顔になっていたんですね。その表情を見た人たちから「笑顔が素敵でした」という声が思った以上に返ってきていました。それを受け入れてもらえたことが、「明るい表情を披露したい」という一つに決め手になったのは確かです。 情次2号  『白黑有無』を作ったことが、ハイダンシークドロシーにとっても世界観を広げてゆく大きな分岐点になったからね。 ジン  それまでもけっして制約を作っていたわけではないけど、『エルドラド』の頃までは、『ヒトリランド』で作り上げた世界観からあまり逸脱しすぎないようにという気持ちがみんな無意識の中にあったんですけど。その枠を『白黒有無』を通してはみ出せたことで、そこからどんどん制約が取れていった感じはありましたね。 情次2号   7月に配信リリースした『百花千紅』、8月に会場限定シングル盤として発売した『飾られた私と棘と事切れの部屋』 は、夏からライブツアーも控えていたことから、ライブで活きる曲たちをと書き上げれば、その展開へ合わせるように、2ヶ月連続でリリースした経緯もありました。『百花千紅』など、ライブで演奏したときに、聴いてる人たちの気持ちを頭からガッとつかんでいくためのような楽曲ですからね。  ここからは、アルバム『夢寐の花』用に作りあげた新曲の『眠り薬のうた』『猫と魔法のドルチェ』『アコーディオン弾きの男』『サンザシ』『誕生花』『蒼い砂時計』について記したい。 谷琢磨   アルバム用の楽曲を作るうえで意識していたのが、「自分の気持ちや主張を、もうちょっと強めに入れてもいいかな」ということでした。結果、『眠り薬のうた』も『サンザシ』も「これをヴィジュアル系と言って良いのかな?」という枠組みを逸脱した曲にはなったんですけど。別の見方をするなら、谷琢磨としての芯をとても強く押し出した曲たちをハイダンシークドロシーの楽曲として作れたなとも思っています。 『眠り薬のうた』は、コンサーティーナ(蛇腹楽器)の弾き語りで歌ったんですけど。主人公のドロシーの不器用な世界観を出すために、下手な演奏も含め、あえて一発録りをしています。 情次2号 「にゃあ ミルク色の」と歌いだす『猫と魔法のドルチェ』の始まりは、曲を作った自分でも驚きでしたよ。仮に僕がこの曲の歌詞を載せるとしたら、バーを舞台にブランデーを傾けるなど、大人の世界を書くと思うんですけど。いきなり猫の肉球を差し出されたときには「キャーッ!!」となりましたからね。 谷琢磨   とてもウェットな大人の雰囲気を持った楽曲だったからこそ、あえてそこを外したかったんですよね。それにハイダンシークドロシーは、ドロシーという少女の視点も大切にしているからこそ、そこを活かすように書いた面はありました。それに、猫はハイダンシークドロシーのメンバーの姿でもありますからね。 ジン   僕が頭にかぶってる猫のことです。僕自身ではなく、僕の一部でもあるネコにスポットを当てた楽曲が生まれたように、もう一生こいつ(猫の頭)とは添い遂げなきゃいけないですよね(笑)。 靖乃  『猫と魔法のドルチェ』は、心地好く泳げる演奏を心がけた楽曲でした。続く新曲の『アコーディオン弾きの男』は、勝手知ったるというか、1stアルバム『ヒトリランド』の頃に培ったスタイルを上手く活かした楽曲になりました。 谷琢磨  『アコーディオン弾きの男』は、当初シングルにしようかという話も出ていた曲なんです。耳心地好さよりも世界観を全面に押し出す楽曲にしたかったことから、歌詞も、物語性を強く押し出して書いています。この曲、谷が帽子を目深にかぶった格好で、コンサーティーナを弾きながらライブで歌うのも面白いのかなとも想像しています。 靖乃   続いて流れる谷くんの作った『サンザシ』が、演奏していて気持ちいいんですよ。あの曲は、とても壮大な景色が見えるように、フルオーケストラを背に演奏している気分のまま、レイドバックした叩き方を心がけながら録った楽曲でしたからね。 情次2号  『サンザシ』って豪華さをイメージさせる曲なんだよね。実際にはシンプルな演奏にしているんだけど、背景からフルオーケストラの演奏が聞こえてきそうな壮大な感じはしっかり出せたなと思います。 谷琢磨  『誕生花』は、作曲を靖乃くんがしていたことから、「打ち鳴らせ 力強いリズム」など、靖乃くんが生き生きしてドラムを叩いている姿をイメージして書いています。聴いてくださる人たちにも、靖乃くんの姿を思い浮かべながら歌詞に想いを巡らせてほしいですね。 靖乃   自分の場合、弾んだ楽曲が中心にはなってしまうけど、こうやってバンドの中へ新たな彩りを加えられたことは良かったなと思っています。歌詞については、「俺のことを書いてもらって、なんかすいません」って気持ちです(笑) 谷琢磨  『蒼い砂時計』は五拍子という聞き慣れないリズムのように、聴いてて不思議な世界を感じると思うんですね。そこから、砂時計をひっくり返し続けるように、夢の世界を無限ループのようにずっと行き来してゆく風景を歌詞に書きました。 情次2号  『蒼い砂時計』はね、谷くんが変拍子の楽曲をやりたそうだなと思って作ったんですけど(笑)。七拍子の曲って割とあるけど、五拍子の曲は自分でもやったことがないなと思ってチャレンジしてみました。曲調としてはブルース調というか、ちょっと暗めな大人のジャジーなロックというテイスト。こういうクールな表情もアルバムの中へ入れられたのは良かったなと思ってます。この曲、どこか「スパイ大作戦」みたいな雰囲気も出しているように、そういうところも楽しんでほしいですね。  完成した2ndアルバム『夢寐の花』について、谷琢磨は以下のような言葉も寄せてくれた。 谷琢磨   どの楽曲も大人っぽく上品に仕上がりながら、でも、少女ドロシーが持つ子供らしい視点も少し歌詞に出しつつ、ハイダンシークドロシーが持つ世界観をより深めたうえで作り上げることができたように、とても手応えのある作品になりました。  ハイダンシークドロシーは、2ndアルバム『夢寐の花』を手にしたワンマン公演を収録し、それを10月2日に配信ライブとして届けることも決定している。 谷琢磨  今回は、谷だけ別の場所から参加し、三人と一緒にライブ収録をします。今の時代の中で見つけ出すハイダンシークドロシーとしての新たなライブのアプローチにはなりますが、収録したライブという一つの作品を配信する我々の新たな試みを楽しみに待っていてくださったら嬉しく思います。 情次2号 Continue reading “Interview – hide and seek dorothy”

Interview with el:cid

The English translation can read below! CHECK~INTERVIEW WITH SHIGETA by: NAGASAWA TOMONORI 日本語のみ アルバム「 In the Shade」について、BEASTのNAGANOさんとShigetaさん、red earthのakiヲさんを交え、お話を伺いました。 1996年に解散した京都のバンドel:cidは、たくさんの未発表曲を残しました。 そしてついに今年、el:cidは25年ぶりのフルアルバムをリリースします! 長い沈黙を経てリリースされるアルバムについて、お話を伺いました。 「In the Shade」のリリースおめでとうございます! ──初のアルバムがリリースされました! 制作されてから長い年月を経て、フルアルバムをリリースする機会を得られたことを、どのように感じていらっしゃいますか?また曲を制作した当時の特に印象に残っている思い出を教えて頂けますか? Shigeta: 日の目を見ないと思っていたので、感慨深いです。楽曲制作時、レコーディング時は別のプロデューサーがいたので、イメージの擦り合わせが大変でした。 ──その時は、お互いどのようなイメージを抱いていたのですか? Shigeta: メロディをj-popに寄せたらどうかと、j-popには寄せられないという感じです。 ──アルバムのタイトル「In the Shade」と名付けた意味を教えて下さい。 Shigeta: レコーディングと楽曲制作に深く関わってくれた、akiヲの提案をそのままタイトルにしました。 ──アルバムタイトル「In the Shade」を提案されたのはakiヲさんとのことですが、これにはどのような意図がありますか? Akiヲ:  表に出していない曲という意味でつけました。 ──ジャケットは蝶をイメージしています。 カバーデザインに蝶が選ばれた理由はありますか? Shigeta: ジャケットのイメージを伝えたときに、たまたま、そのジャケットが蝶をモチーフにしていましたが、蝶には全くこだわっていません。仕上がりをメンバー全員で見て、全体のトーンと雰囲気で決めた感じです。 ──アルバムは何年も経ってようやくリリースされます。 しかし、音からは全く古さを感じません。 時代を超越した音楽だと感じます。 この「時代を超越した」感覚の背後にある「秘密」は何でしょうか。 Shigeta: 流行に合わせてヒットを狙うようなスタンスではなく、ニッチな層に刺さればいいと思っていたので、そのあたりが功を奏したのでしょうか。当時、LUNASEA、黒夢、L’Arc~en~Cielとかが流行っていたので、寄せたい気持ちはありましたが(笑) ──アルバムは15曲あります。 それらの曲はどのように選ばれたのでしょうか? 他にもたくさんの曲がありますが、アルバムに現在の曲を選んだ理由を教えて下さい。 Shigeta: 完全に個人的な好みです(笑)Continue reading “Interview with el:cid”

LIVE REPORT – 境界線

境界線(スタートライン)を超えた先に5人が見つけた輝ける場所。境界線、デビュー公演の模様をレポート!  その知らせを聞いたのは、5月末頃のことだった。あのときに伝えられたのが、「アイドルとしてステージで輝く」という夢を一度はあきらめかけた5人が、オーディションをきっかけに集まり結成。「理想の自分に会いに行く」をテーマに、平均年齢18歳の5人組アイドルグループ、その名も「境界線」として活動を始める」という内容だった。その情報が流れだすや話題が駆けめぐり、ネット上を賑わせたのもまだまだ最近の出来事。公式YouTubeチャンネル上にアップしたデビュー曲「境界線の先に」のMVは、今も着実に支持を集めている。 活動を告げたときから、彼女たちは境界線としての始まりの時を伝えていた。それが、6月26日(土)。舞台は渋谷duo MUSIC EXCHANGE。タイトルに記された「境界線 デビューライブ「今日、開戦!」」の言葉を目にしたとき、ドキッとした。須田莉々/瀬戸はゆな/筒井れあ/榛山さくら/矢田みれいのキュートな女の子たちが、どんな始まりの戦いを示すのか…。さぁ、ここからは、開戦のときの模様をお伝えしよう。 始まりの音色に合わせ、舞台背景のスクリーンにオープニングの映像が映し出された。爽やかな調べに乗せ、メンバー一人一人がゆっくりとステージへ姿を現した。そして…。目の前に敷かれた境界線(スタートライン)を切るように5人が歌いだしたのが、境界線の始まりを告げた「境界線の先に」。5人は舞台の上で小さな身体をめいっぱい動かし、温かな声で「見つけた 僕らしくいられる場所」と歌いながら、ステージ上から新しい物語を始めようと想いを伝えてきた。緊張もあるのか、少したどたどしい動きや、ときどき歌声がフラットする場面もあった。でも5人は、目の前にいる人たちをしっかりと見据え,「見つけた僕ら輝ける場所を」と歌いながら、自分たちが輝くための新しい場所はここなんだという気持ちを、美しく広がる壮麗な楽曲に乗せ真っ直ぐに伝えてきた。 好きになるたびに心が嬉しく病んでゆく様を歌った「ラブシック」は、平均年齢18歳の彼女たちの気持ちに重なる、胸をキュンと騒がせるラブポップチューン。夢を追いかける決意を示した「境界線のその先に」とは異なり、この歌で5人は、恋する女の子の心模様を、ガールズトークを繰り広げるような様も見せながら、愛らしさたっぷりに歌っていた。5人がはしゃぐように歌う姿が、眩しい。笑みを浮かべ、互いに顔を見合わせ歌う仕種など、彼女たちはステージの上で歌うことを無邪気に楽しんでいた。どんな困難もあっさり笑顔で乗り越えるその姿こそ、境界線というグループの素顔なのかも知れない…。 5人の初自己紹介では、それぞれの言葉からちょっと照れた様が見えてきたのも新鮮だ。5人は、「いいスタートが切れるように頑張ります」と挨拶。ここでは「境界線の先に」のMVを見るといい夢を見れるようになる」「ラブシック」では、メンバーがいろんなハートの振りをしているので、そのハートマークを見つけてください」とも語っていた。これから境界線のライブを観る方は、そこもチェックのポイントだ。 次のブロックは、胸をキュンキュンときめかせるポップチューン「きっと」からスタート。彼女たちはワクワクした気持ちを胸に、夢見る乙女心を、青春を謳歌するように笑みを浮かべ歌い躍っていた。「きっと」には、全力で青春を楽しみながら未来へと向かう、10代だからこその今の5人の等身大の姿を投影。彼女たちも、自分自身のリアルな心模様として歌えていたからだろう、ここで輝くことを思いきり楽しんでいた。輝きを放つその笑顔が、とても眩しい。続く「今日、開戦」は、メンバーいわく「わたしたちとみなさんの応援歌」。触れた瞬間から胸をドキドキ騒がせる、晴れ渡る音の景色も魅力的なスケール大きな楽曲だ。「ほくらの闘いだ」と歌うこの歌は、目の前に広がる未来へ向かおうとする人の心へ、立ち上がる勇気を与えてゆく、メンバー一人一人が胸に抱えた小さな不安を噛みしめながらも、「立ちたい場所がある」と、ここから走りだす意志を示すように歌っていた。5人の小さな戦士たちが放つ強い決意を詰め込んだ歌声に触れていたら、彼女たちと一緒に、境界線を超えた先にどんな未来が広がってゆくのかを見たくなっていた。 ここで、メンバー一人一人が、今日の感想を述べだした。 「すごく緊張していて100%の力を出せなかったし、間違えたところもたくさんあったけど。これだけたくさんの方が来てくれたので、頑張って良かったなと思いました。これからもよろしくお願いします」(瀬戸はゆな) 「とっても緊張して、ところどころちょっと顔が曇ったところもあったかも知れないですけど。みなさんがニコニコと私たちを観てくれたから、最後まで楽しくやりきることができました。ありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします」(矢田みれい) 「今日はすごく緊張してドキドキしていたんですけど。練習した成果を全力で出せたとわたしは思っているので、楽しんでもらえていたら嬉しいです。これからも私たちが幸せを届けます」(筒井れあ) 「本番前とかちょっとドキドキしていたんですけど、やっぱりワクワクのほうが大きくて…。みんなも声は出せないけど、手拍子や拍手で応援してくれて嬉しかったです。これからも頑張っていくのでよろしくお願いします」(須田莉々) 「始まる前はすごく緊張して口角が引きつっていたんですけど。始まってステージでパフォーマンスをしたら、みなさんがすごく温かく迎えてくださったので、とても楽しめました。これから境界線という5人のアイドルグループを作りあげていくので、応援よろしくお願いします」(榛山さくら) 最後に、境界線はふたたびデビュー曲の「境界線の先に」を熱唱。「境界線の先に 理想の自分がいる」という歌詞のように、5人は始まりを告げたこの日のライブを通し、改めて「境界線の先に」を歌いながら、その先に見える景色をつかもうと、キラキラとした表情で歌い躍っていた。緊張も解けていたのだろう、冒頭で見せていた以上に軽やかな姿を見せながら、今の自分たちの気持ちと重ね合わせ、「見つけた 僕が輝ける場所を」と元気に想いを届けていった。 まだまだおぼつかない面もあるだろう。でも、5人が舞台の上で浮かべていた笑顔は晴れ渡っていた。むしろ、輝ける場所を手にしようという期待を胸にした表情として見えていた。いや、輝ける場所が「ここ」だというのを知っているから、5人は境界線という元に集まり、この日走りたした。その輝きの場を大きくしてゆくのは彼女たちと、そして僕らだ。輝きを作る光の一人として、これから一緒に5人の輝きの行く先を見ていかないか。 境界線は、7月10日に六本木BIG HOUSEを舞台に定期公演を始める。まずは、その場所に集って輝きを作ろうか。最後に、メンバー一人一人の言葉をお届けしたい。  「間違えた譜割りをメンバーに助けてもらった部分もあったように、思った以上に緊張していたようで、頑張ったというよりも、今日は悔しいという気持ちのほうが大きいです。ライブでは笑顔で頑張りましたけど。表情が崩れそうになった部分もあったように、そこは、これから課題として乗り越えていきます。これから進化できるように、もっともっと頑張ります」(瀬戸はゆな) 「今日のために2ヶ月間いっぱい練習してきて、しかも、応援してくださっている方々がペンライトを振ってくれたのを見たときにすごい感動したし、たくさんの人に見てもらえたように私たちは恵まれてるんだなと思えて、とても嬉しい気持ちと感動で涙が出そうになりました。とても楽しく最後まで出来たので、みなさんにありがとうございますという気持ちでいっぱいです。これからもっともっとレベルアップしていく境界線を、ずっとずっと見守っていてください」(矢田みれい) 「初めてのお披露目ライブで、すごく緊張したんですけど。練習してきた成果を、わたしは全部出せたと思っています。ファンの方とも目を合わせられていたように、頑張ってきて良かったなと思いました。自分の中で自信がついたなとも思いました。楽しかったです。これからは、もっと自分たちのスキルを上げて、もっともっとお客さんを一緒に楽しませられるように頑張ります」(須田莉々) 「今日は、今まで練習してきたことをステージの上で初披露できて、お客さんも拍手や手拍子で盛り上がってくれて、本当にあったかい気持ちになれて楽しかったからすっごい汗もかきましたし、めっちゃ全力で振り切っちゃいました。これから、もっともっといろんな人に見てもらえるように私たちもレベルアップしていくので、ぜひこれからも見てください」(筒井れあ) 「ステージに立つ直前は、すごく不安な気持ちで緊張していたんですけど。曲が始まって、パフォーマンスを始めたら、遠方から友達が駆けつけてくれたのを、そのときに知って、それですごく安心して。嬉しい気持ちと懐かしい気持ちと、自分が夢を叶えた姿を、大好きな友達に見てもらえたことがすごく嬉しくて、とても幸せな時間としてライブを終えることができました。境界線は今日が初めてのステージだったので、みんな緊張して、レッスンの成果をちょっと出しきれなかった部分もありました。だから次のステージでは、もっともっとレベルアップした素敵なステージをみなさんにお届けできるように張りたいです。 境界線は7月10日を皮切りに、六本木BIGHOUSEで、これから定期公演をやっていきます。ゆくゆくは女性限定の定期公演とかいろんなイベントをやっていきたいので楽しみにしていてほしいです」(榛山さくら) PHOTO:MinamiTEXT:長澤智典 ★インフォメーション★定期公演の開催が決定「六本木で今日、開戦! vol.1」2021年7月10日(土)六本木BIGHOUSE17:00 OPEN 17:30 STARThttps://tiget.net/events/136978前売り:¥1,500当日:¥2,000※別途1ドリンク 境界線の先に – Music Video 境界線 Web kyokaisen.jp/ 境界線 twitter @kyokaisen_info 境界線 公式YouTubeチャンネル境界線 Instagram @kyokaisen_official/ 須田莉々 @suda_riri 瀬戸はゆな @seto_hayuna 筒井れあ @new_tsutsui_rea 榛山さくら @haruyama_sakura 矢田みれい @yada_mirei セットリスト「境界線の先に」「ラブシック」「きっと」「今日、開戦」「境界線の先に」